年金アドバイザー(年アド)試験を独学で研究しているシモムーです。
毎年3月は3級と2級の試験があります。
3級を初めて受験する人が同時に2級を受けるケースを耳にします。
今回は3級と2級を同時に受けることについて、私の思うところをアドバイスをしてみます。
3級と2級の範囲は同じ
2つの試験の出題範囲はどうでしょうか。
実際に出題範囲を比較してみましょう。
過去問集の冒頭にあるそれぞれの出題範囲を引用しました。
【3級の出題範囲】
- わが国の社会保険制度とその仕組み
- 年金制度とその仕組み
- 年金給付の種類と支給要件
- 企業年金・個人年金の仕組みの要点
- 年金請求手続と年金受給者の手続
- その他
【2級の出題範囲】
- わが国の社会保険制度の概要
- 年金制度とその仕組み
- 年金給付と支給要件
- 企業年金・個人年金の仕組み
- 年金請求手続と年金受給者の手続
- その他
ちなみに「その他」は具体的には年金と税金の関係が代表例です。
ということは、上位の2級の範囲を勉強すれば3級にも対応できそうと思われます。
範囲が同じでも形式が異なれば対策は別に立てる
「2級と3級は同じ範囲なんだから2級の勉強をすればそれだけで3級も受かる」
どこかの学校の先生がそう言っていて驚いたことがあります。
そんなわけないでしょが。
3級は5肢から1つ選ぶマークシート形式。
2級は記述式。
当然の事ながら形式が異なるので別々の対策を立てなければいけません。
2級だけの勉強をしても、3級には受かりません。
逆に3級の勉強だけをしても、2級には受かりません。まぁ、これは言うまでも無いですね。
ものごとには順序というものがある
3級にも合格していないのに、2級にもチャレンジする。
ハッキリ言って無謀です。
というか、私から言わせれば
「舐めてんのか?」
という感じ。
かく言う私も今でこそ3月は3級と2級を同時に受けますが、始めからからそんなことをしていたわけではありません。
両方の受験をしたのは受験経験4年目ぐらいだったでしょうか・・・。
午前と午後に頭をフル回転させての1日受験は本当に大変です。
いや、むしろ両方に対応するための事前準備こそが大変。
欲張ってはいけません。
ものごとには順序というものがあります。
まずは下のランクを突破して、次のステージに進む。
「同時に受けたい」という人がいたら、迷わず言います。
まずは3級に受かってからにしましょう。
実力があるなら3級を飛ばしてもOK
確かにものごとには順序があるのですが、既に2級相当の実力がありながら、3級からチャレンジするのはもったいない。
2級は1年に一度しかありませんから、まずは実力を試すために2級から受けてもいいのではないかと思います。
落ちたら、3級からの順序で行くのがいいかと。
2級も3級も1回の試験でどっちも欲しいというのが駄目なんです。
まとめ
実は初めてテキストを開いて「出題範囲」を確認しました。
おんなじだったというのは意外。
今更かよって感じですが、出題範囲を確認するより、とっとと実際の過去問をやった方が早い。
そういう精神でこれまで試験を突破してきました。
しかし、
まだ合格したことも無いのに両方同時に受けるということはやったことがありません。
ものごとには順序がある。
二兎追うものは一兎をも得ずとはまさにそのとおり。
形式が違う別々の試験なんですから、それぞれの対策を徹底させて3級に受かるところから始めましょう。
年アドで「大は小を兼ねる」という発想は捨ててくださいね。
【2019年12月追記】
基本的に以上の考え方は今も変わっていません。が、直接私に相談してくださる方には反対のアドバイスをすることもあります。
結構、「2級と3級を同時に受けるのはどうでしょうか」と質問を受ける機会は多いです。
この場合の質問者は「両方受けたい」「誰かに背中を押して欲しい」という気持ちだと思います。
そういうのがわかる場合は、悔いがないようにすべきで、「チャレンジすべきだ」とアドバイスします。
結局、1回受験を見送った責任を他人が取ってくれるわけではないので、自分のやりたいようにやるしかないと思います。